小規模企業共済とiDeCo、僕がどちらもやっていない理由|NISAを選んだ判断
こんな悩み、ありませんか?
たぬ吉
ぴよ
小規模企業共済を最初に勧められたのは、前の職場でした。まだ独立する前、業務委託で鍼灸院に入っていた頃の話です。「個人事業主なら入っておいたほうがいい」「全額所得控除だから」——たしかにその通りで、否定する気はありません。それでも私は、小規模企業共済もiDeCoも、どちらもやっていません。理由は「損だから」ではなく、自分の事業と生活には順番が合わなかったから。この記事は制度の解説ではなく、勧められて検討して、それでも見送った判断の記録です。
ハリマネ
私は自由に動かせるお金を優先して、NISAを選びました🦔
結論:節税効果は本物。でも「使えないお金」になる
先に結論です。小規模企業共済もiDeCoも、掛金が全額所得控除になるという節税効果は本物です。ここを疑う必要はありません。問題は、そのお金に強い引き出し制限がかかることです。
| 制度 | 掛金と控除 | 引き出せるか |
|---|---|---|
| 小規模企業共済 | 月1,000円〜70,000円(500円単位)で全額所得控除 | 納付月数240ヶ月未満の任意解約は元本割れ |
| iDeCo | 自営業者で月額上限68,000円、全額所得控除 | 原則60歳まで引き出せない |
| NISA | 所得控除はなし | いつでも売却して引き出せる。運用益は非課税 |
※制度の詳細は各公式(中小機構・iDeCo公式・金融庁)で確認してください。
つまり選択は「節税するかどうか」ではなく、目先の節税と引き換えに、お金の自由をどれだけ手放せるかです。
ハリマネ
比べる土俵が違うものを、節税額だけで決めないでください🦔
iDeCoの落とし穴——入口で引いた分は、出口で戻ってくる
一番きちんと知っておきたいのが、iDeCoの出口です。掛金を出すときに所得控除で税金が減るのは事実ですが、受け取るときには課税対象になります。「非課税で貯まる制度」ではありません。
もちろん控除枠に収まれば税金はかかりません。ただ会社員経験があって退職金を受け取る人は、その退職金と控除枠を取り合うことになります。「入口で得した分が、出口でまるごと返ってくる」ケースは実際にあり得ます。
ハリマネ
30年後の税制と自分の退職金を予測できる人だけが、フルに得できます🦔
私がNISAを選んだ理由
この3つを並べたとき、私が優先したのはいつでも動かせることでした。
個人事業主は、いつ売上が止まるか分かりません。私が鍼灸院という実店舗を持っている以上、設備が壊れた・患者さんが減った・広告費を積む必要が出たという事態はいつでも起こります。そのときに手をつけられないお金があっても、事業は守れません。
もうひとつは利回りの自由度です。NISAなら自分が納得した商品を選んで、期待できる利回りを自分で取りにいけます。所得控除という確実な数%と、運用の自由度。私は後者を選びました。
具体的には、NISAでS&P500に連動する投資信託を月5万円積み立てています。商品を1つに絞れたのは、自分で調べて納得できたからです。共済やiDeCoだと、この「自分で選んで、納得して、いつでも見直せる」という部分が薄くなります。——もちろん投資なので元本保証はありません。所得控除という確実さを捨てて変動を取りにいく判断なので、そこは自覚しています。
ハリマネ
私は事業を続けるための現金を優先しました🦔
それでも「向いている人」はいる
ここは正直に書きます。私に合わなかっただけで、制度そのものは優秀です。次のどれかに当てはまる人は、むしろ積極的に検討する価値があります。
ハリマネ
そして、それは開業初期そのものです🦔
私の優先順位
お金の置き場所に迷ったとき、私はこの順番で考えています。
私はまだ3番目を育てている途中です。だから4番目には手を出していない——それだけの話で、一生やらないと決めたわけではありません。
- 小規模企業共済とiDeCoはどちらも未加入
- 事業収入は生活費に充てず、NISAでS&P500の投資信託を月5万円積み立てている
- 生活費は妻の給与が土台なので、事業のお金は「守り」ではなく「未来」に使える
- 事業と生活の現金が厚くなったら、そのとき改めて共済を検討する
よくある質問
Q. 小規模企業共済は途中でやめられる?
やめられますが、掛金納付月数が240ヶ月(20年)未満で任意解約すると、受け取る解約手当金が掛金の合計を下回ります。掛金の減額はできるので、迷うなら少額で始めるという手もあります。
Q. iDeCoは途中でやめられる?
掛金の停止はできますが、原則60歳になるまで引き出せません。「やめる=お金を出す」ができない点が、他の積立と決定的に違います。
Q. 節税額はどれくらいになる?
掛金 × 自分の税率が目安です。所得税+住民税の合計が30%の人が年24万円掛ければ、およそ7.2万円。ただしiDeCoは出口で課税の土俵に乗るので、この額がまるごと手元に残るとは限りません。
Q. NISAと併用してもいい?
もちろん併用できます。順番の問題だと考えてください。私は現金→NISAの順で埋めている途中なので、共済とiDeCoは後回しにしています。
節税と手元のお金の関係は、この3本ともつながっています。
まとめ
小規模企業共済もiDeCoも、掛金が全額所得控除になる強力な制度で、所得が高い人・退職金がない人・現金に余裕がある人にはよく効きます。ただし小規模企業共済は240ヶ月未満の任意解約で元本割れし、iDeCoは原則60歳まで引き出せず、受け取り時には退職所得または公的年金等の雑所得として課税の土俵に乗ります——入口の節税だけを見て決めるには、条件が重すぎます。私は事業を止めないための現金と、いつでも動かせるNISA(S&P500に月5万円)を優先して、この2つを見送りました。制度が悪いからではなく、順番の問題です。
たぬ吉
ぴよ
「やらない」と決める判断つながりで、マイクロ法人の話もどうぞ。
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※私は税理士でもFPでもありません。制度の説明はiDeCo公式サイト・中小機構・国税庁など一次情報を確認していますが(本記事の確認日:2026年8月1日)、個別のケースは各窓口・専門家にご確認ください。投資判断はご自身の責任でお願いします。



