たぬ吉 たぬ吉
マイクロ法人にすると社会保険が安くなる、って聞くんじゃが…わしもやるべきなんかのう
ぴよ ぴよ
1000万円を超えてからじゃないと意味ないって聞いて、諦めちゃいました…

「マイクロ法人 いくらから?」で検索したあなたへ。結論、僕(鍼灸院を営む個人事業主)は「ゆくゆく必ずやる。でも今はやらない」と判断しました。この記事は解説ではなく、実際に検討して”見送った”僕の判断の記録です。ついでに、多くの人がハマる「1000万円を超えてから」という誤解——僕も勘違いしていました——も解きほぐします。

ハリマネ ハリマネ
先に地図を渡します。マイクロ法人は「社会保険料を安くする仕組み」で、分岐点は意外と低い。
でも”ある条件”が要る——そこを僕が満たせていない、という話です🦔

結論:僕は「ゆくゆく必ずやる。でも今はやらない」

先に立場を明かします。マイクロ法人はいつか必ずやりたい。でも今の僕には割に合わないので見送っています。理由はシンプルで、マイクロ法人に必要な「本業とは別の副収入」が、まだ僕にはないからです。金額の分岐点はクリアできても、この”体制”が整っていない。順に説明します。

ハリマネ ハリマネ
「儲かったら法人」ではなく「二本目の柱が育ったら法人」。
順番を間違えなければ、マイクロ法人は逃げません🦔

マイクロ法人って何?(30秒で)

マイクロ法人とは、ざっくり言うと社会保険料を安くするために作る小さな会社のことです。個人事業主のまま国民健康保険・国民年金を払うより、「個人事業(本業)+マイクロ法人」の二刀流にして、社会保険を法人経由の最安ランクに切り替えると、負担が下がる場合があります。

※個人事業主については、以下の記事で紹介しています。

関連記事【社会保険の条件と落とし穴】個人事業主は配偶者の扶養に入れる?

節税というより「社会保険料の最適化」が本体です。ここを勘違いすると判断を誤ります。

なぜ効くのか=社会保険料が安くなる

個人事業主の国民健康保険・国民年金は所得が上がるほど重くなります。一方、法人から自分に払う役員報酬をあえて最低ランクに設定すると、法人の社会保険(健康保険+厚生年金)を最安等級で持てる。この差が「得」の正体です。ある税理士事務所の試算例では、こうなっています。

※個人事業主に決算書・登記簿謄本については、以下の記事で紹介しています。

関連記事【開業目線で全部整理】個人事業主に決算書・登記簿謄本は必要?
  • 扶養なし・年収200万円 → 個人事業のとき年約45万円が、法人化後 約27万円。年18万円ほど軽くなる試算
  • 扶養家族1人・年収100万円 → 年約60万円が約27万円。年33万円ほど軽くなる試算

※あくまで試算例です。社会保険料は自治体・年度・家族構成で変わります。あなたの実額は、お住まいの国保料と年金の通知書で確認するのが一番正確です。扶養と社会保険の壁は配偶者の扶養に入れる?の記事でも整理しています。

ハリマネ ハリマネ
ポイントは「所得が高い人ほど、また扶養家族がいる人ほど、削減額が大きくなりやすい」こと。
なので分岐点は世間のイメージよりずっと低いんです🦔

「1000万円を超えてから」は半分間違えていた(僕も勘違いしていた)

正直に告白します。僕はずっと「マイクロ法人は本業が1000万円を超えてからじゃないと採算が合わない」と思い込んでいました。なので「まだ早い」と検討を止めていたんです。でも調べ直すと、これは別の話との混同でした。

  • 社会保険最適化のマイクロ法人:分岐点は低め(扶養なしで年収200万円台〜が一般的な目安)
  • 「1000万円」の話:これは主に法人成り(本格的な法人化での節税)や、消費税(売上1,000万円で課税事業者)の目安。マイクロ法人の社保最適化とは別軸

つまり「1000万円まで待つ」は、社会保険を安くしたいだけなら間違い。もっと早く効きます。僕のように混同して機会を逃している人は多いはずです。ちなみに「法人になると登記簿謄本が発生する」といった個人と法人の書類の違いや、法人成り前後のカード切替は、この2本にまとめています。

※法人成り前後のクレジットカード切り替えガイドについては、以下の記事で紹介しています。

関連記事法人成り前後のクレジットカード切り替えガイド|慌てないための段取り

じゃあ、なぜ僕はやらないのか=「別の副収入」がない

分岐点が低いなら僕もやればいい——と思いきや、ここに本当の壁があります。マイクロ法人の二刀流は、本業と「別の業種」の収入で組む必要があるんです。

理由は、本業と同じ業種でマイクロ法人を作ると「租税回避のための収入分散」とみなされ、違法と判断されるおそれがあるから。なので鍼灸院を営む僕がマイクロ法人を作るには、鍼灸とは別の、法人で受ける副収入(例:物販・コンテンツ・別事業)が要る

僕には今、その”別の柱”がありません。なので「金額の分岐点はクリアでも、体制が整っていない=今は割に合わない」。これが見送りの本当の理由です。見栄えのいい節税術に飛びつく前に、この前提を知らないと足をすくわれます。

ハリマネ ハリマネ
「所得がいくらか」より先に、「本業と別の副収入があるか」。
ここが最初の関門です。僕はまだこの関門の手前にいます🦔

マイクロ法人が「今」向く人・まだの人

自分がどちら側か、ここで判定できます。

  • 今向く人:本業とは別の副収入がある(作れる)/所得や扶養家族の関係で社会保険が重い/固定費(均等割 年7万円〜+税理士費用)を上回る削減が見込める
  • まだの人:収入源が本業ひとつだけ/削減額が固定費を下回る規模/設立・維持の手間を回す余力がない(=今の僕)
ハリマネ ハリマネ
マイクロ法人は「維持コスト」が必ずかかる箱です。
赤字でも法人住民税の均等割が年7万円〜。削減額がこれを超えないなら、作るだけ損になります🦔

僕がやるとしたら、この順番

見送りとはいえ、ゴールは明確です。僕がマイクロ法人に進むなら、こう動きます。

1本業(鍼灸院)とは別の副収入の柱を育てる(物販やコンテンツなど・異業種)
2その副収入が、法人維持コスト(均等割+税理士費用)を超えて安定してきたか見る
3自分の国保・年金の実額を通知書で確認し、削減額を計算
4税理士に相談して、二刀流の業種構成が問題ないか確認してから設立

順番を守れば、無理なく”効く状態”で法人化できます。焦って先に箱だけ作るのが一番もったいない。

よくある質問

Q. マイクロ法人は売上1,000万円を超えてからでないと意味がないのですか?

いいえ、それは法人成りや消費税(売上1,000万円で課税事業者)の話との混同です。社会保険最適化のマイクロ法人なら、分岐点は扶養なしで年収200万円台〜が一般的な目安と、世間のイメージよりずっと低いです。僕自身もこの誤解で検討を止めていました。

Q. 本業と同じ業種でマイクロ法人を作ってはいけないのですか?

本業と同じ業種で作ると「租税回避のための収入分散」とみなされ、違法と判断されるおそれがあります。そのため二刀流は本業とは別の業種の副収入で組む必要があります。僕が今やらない理由も、この「別の柱」がまだないからです。

Q. 社会保険料が安くなるなら、早く作ったほうが得ではないですか?

マイクロ法人は維持コストが必ずかかる箱で、赤字でも法人住民税の均等割が年7万円〜かかります。削減額が固定費を超えないなら、作るだけ損になります。副収入の柱が維持コストを超えて安定し、税理士に業種構成を確認してから設立する——焦って先に箱だけ作るのが一番もったいないです。

まとめ

マイクロ法人は「社会保険料を安くする仕組み」で、分岐点は世間のイメージより低く、「1000万円を超えてから」は法人成りや消費税との混同です。ただし本当の関門は金額ではなく「本業とは別の副収入があるか」——同業だと違法リスクがあるためです。僕はこの副収入がまだないので、ゆくゆく必ずやる、でも今はやらないと判断しました。あなたも「所得いくら」より先に、自分の収入の柱と社会保険の実額を見てください。それが、見栄えの節税術に振り回されない一番の近道です。

たぬ吉 たぬ吉
1000万円まで待つ必要はなかったんじゃな。でも「別の副収入」が先か…順番が分かったわい
ぴよ ぴよ
まず自分の社会保険の実額、通知書で見てみます!

節税まわりの判断は、共済・iDeCo・NISAの整理とセットでどうぞ。

\ 次に読むなら /小規模企業共済とiDeCo、僕がどちらもやっていない理由|NISAを選んだ判断

※私は税理士でも社会保険労務士でもありません。制度の数値は各機関・税理士事務所の情報を確認していますが(確認日:2026年7月24日)、社会保険料や税は個人の状況・年度で変わります。実行前に必ず税理士・年金事務所などの専門家にご確認ください。

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ハリマネ
実店舗を経営する現役の個人事業主(鍼灸院をやっています)。事業のお金・経費・クレジットカードのことを、同じ立場の目線で「どこよりもわかりやすく」を目標に発信中。広告運用も帳簿も予約システムも、全部自分で触ってみる派のハリネズミです🦔