【必要な人・不要な人】ビジネスカード(法人カード)は個人事業主にいらない?
こんな悩み、ありませんか?
たぬ吉
ぴよ
「事業用に分ける」のは僕もやってます。でも「ビジネスカード(法人カードとも呼ばれます)」という商品は、僕自身、開業3年目の今も持っていません。なぜ持たなかったのか、持たずにどう回ってるのかを、正直に書きます。
「事業を始めたらビジネスカード」という空気に押されて年会費を払い始め、機能を使わないまま更新月を迎える——そういう話、周りで何度も聞きました。僕も開業前に一度は作ろうか考えたので、その気持ちは分かります。この記事では、ビジネスカードにしかない機能を並べたうえで、僕が「要らない」と判断した基準と、自分に当てはめるための3つの質問を置いておきます。読み終わる頃に自分が「要る側」か「要らない側」か、たぶん3分で見えてきます。
ハリマネ
なお、事業用カードをまだ決めていない人は、選定基準を全部公開した比較記事から読むと迷いが減ります。
先に言うと、「分ける」はやった。「ビジネスカード」は作らなかった
まず言葉の整理から。僕も最初は混ざってたんですが、この2つは別の話でした。
- 事業用に分ける — 事業の支払い専用のカードを1枚決めること。個人カードでも成立する
- ビジネスカードを持つ — 事業者向けに設計された商品(法人カード・ビジネスカード)を契約すること
経理がラクになる・お金の流れが見えるという恩恵は「分ける」だけで手に入りました。ビジネスカードは、その上で特定の機能が必要な人だけが選ぶ道具——というのが、3年やってみた僕の整理です。
ハリマネ
ビジネスカードは”必要になってから”で間に合ってます🦔
ぴよ
ハリマネ
ぴよ
ハリマネ
ぴよ
ハリマネ
「法人カード」は個人事業主でも申し込める?——僕も最初に誤解してた名前の話
ここまで「ビジネスカード」と書いてきましたが、検索では「法人カード」という言葉もよく使われます。実はこの2つ、ほぼ同じものを指しています。僕も「法人カードって株式会社の人のやつでしょ」と思ってたので、先に整理しておきます。
| よくある誤解 | 実際 |
|---|---|
| 法人カードは株式会社などの「法人」しか申し込めない | 多くのカードは個人事業主も申込対象です。カード会社が「法人カード」と呼んでいても、個人事業主向けの審査区分(個人与信型)が用意されています |
| 法人カード=ビジネスカードより上位の特別な商品 | 呼び方の違いだけで、商品としての線引きは会社によって異なります。同じ枠組みの中で「法人カード」「ビジネスカード」「事業用カード」が使い分けられているだけです |
※対象者・審査区分は各カードの公式サイトで必ずご確認ください。
つまり「法人カードいらない」で検索して来た個人事業主の人にも、この記事の話はそのまま当てはまります。「法人カードを持つべきか」は「ビジネスカードを持つべきか」と同じ問いで、僕の答えも同じ——限度額・従業員カード・支払いサイトの3つにニーズがなければ、要らなかった。
唯一違うのは本当に法人化(法人成り)する場合です。個人事業主の屋号では申し込めないカードが出てきて、口座もカードも法人名義に切り替える作業が発生します。僕はまだそこに行ってないんですが、法人化を具体的に考えてる人向けに、切り替えの段取りは別の記事にまとめてあります。
※法人成り前後のカード切り替えについては、以下の記事で紹介しています。
関連記事法人成り前後のクレジットカード切り替えガイド|慌てないための段取り
僕がビジネスカードを持っていない理由
開業するとき、「自営業なら法人カード(ビジネスカード)を作るものかな」と一度は考えました。でも中身を調べてみたら、僕には要らなかった。理由を正直に言うと、ビジネスカードならではの機能を必要とするほどの資金繰りニーズがないからです。
ビジネスカードの強みのひとつは、支払いサイトを延ばせること。仕入れの支払いを2〜3ヶ月後にして、手元のキャッシュをなるべく厚く持っておく——これは大きく事業を回している人には死活問題だと思います。でも僕の事業規模だと、そのニーズが小さい。鍼灸院の仕入れは鍼やお灸、消耗品が中心で月2万円ほど。支払いを何ヶ月も後ろに倒したいような大きな仕入れが、そもそもないんです。それに、妻も正社員として働いてくれていて、家計の土台が安定しているのも大きいです。
従業員用の追加カードも、僕には縁がありません。これからも一人でやり切ると決めているからです。前の職場で、スタッフ同士の摩擦を横で見続けるのが正直しんどかった。患者さんのために背負う心の負荷ならいい。でもスタッフ同士の感情のぶつかり合いは、自分にはどうしても受け止めきれなかった。だから誰のせいにもせず、誰にも悲しい思いをさせないために、一人という道を選んでいます。
つまり「ビジネスカードが悪い」んじゃなくて、「僕の事業には過剰だった」。この判断軸をそのまま書いたのが、この記事です。
施術用のベッドで言うと、僕はむしろ開業時から電動ベッドを入れました。安いベッドなら5,000円で済むところをです。理由は、自分の腰=商売道具を守れて、施術のパフォーマンスが段違いに上がるから。「元が取れる」と判断したものには、迷わず払ってます。逆にビジネスカードは、中身を見て「今の自分には元が取れない」と判断したから作らなかった。世間の“正解”じゃなくて、自分にとって払う価値があるかで決める——僕の場合はそれだけでした。カードは逃げないので、必要になった時に作ればいいと思ってます。
僕が事業専用にしているのはGMOあおぞらネット銀行のデビットカードです。口座残高の範囲でしか使えないので、クレジットの限度額のように「枠が足りない」で止まることがなく、使いすぎも自動で防げます。
ただ弱点もあって、デビットはガソリンスタンドで使えないことがある。なので今からゼロで選ぶなら、僕は年会費無料の楽天カードを事業専用にすると思います。
持たずに3年目——決済が止まったことは、今のところ一度もない
「いらない」と口で言うだけなら誰でもできるので、持たずに回してきた3年分の実測値を置いておきます。僕の事業の支払いは、事業用口座のデビットカードと、事業専用にした個人向けカード1枚の2本立てです。
※経費27万円の内訳は下の実録記事で全公開しています。
広告費もサブスクも仕入れも、この体制で3年つまずいてません。月27万円の経費のなかみは実店舗経営の経費内訳を全公開した記事に載せてるので、「この規模ならビジネスカードなしで回るのか」の目安にしてもらえたら。決済額がうちの数倍あるなら、次の章の機能一覧が効いてくると思います。
ビジネスカードにしかない機能——僕が調べて「刺さらなかった」もの
個人カードとの違いとしてよく挙がるのは次のあたりでした(内容は各カードで異なるので、検討するときは公式サイトで確認してみてください)。
- 限度額が大きめ — 事業の決済額に耐える枠設計
- 従業員用の追加カードや経費精算機能 — 人を雇っている事業者向け
- 支払いサイトの調整 — 資金繰りの余裕を作る
- ビジネス系優待 — 会計ソフト割引・出張サービスなど
逆に言うと、この一覧に「欲しい!」がなければ、個人カードを1枚事業専用にするだけで足りる——僕はそう判断して、実際それで回ってます。
僕が自分に投げた3つの質問
作るかどうか迷ったとき、僕が自分に投げた質問がこの3つです。よかったら同じように答えてみてください。
- Q1. 月の事業決済額に対して、いまのカードの限度額は足りている?
- Q2. 従業員にカードを持たせる予定はある?
- Q3. 支払いを後ろに延ばしてキャッシュを厚く持ちたい局面がある?
僕はQ1が「足りている」で、Q2・Q3が「ない」だったので、作りませんでした。同じ答えなら、今ビジネスカードは要らないと思います。逆にどれか1つでも引っかかるなら、検討する価値はあります。
ハリマネ
一人で回してる僕には、この4つがどれも刺さらなかった🦔
たぬ吉
ぴよ
「いらない」と決めた僕が、代わりにやったこと
ビジネスカード不要と判断したあと、やったのは手持ちカードの事業専用化と、事業用口座のデビットカードを決めることでした。年会費無料の事業向けカードを1枚だけ作る、でも同じです。どっちでも経理の恩恵は変わりませんでした。
将来、事業が育って限度額や資金繰りのニーズが出てきたら、僕もこの3問に戻ってくるつもりです。答えが変わっていたら、それが作りどきなんだと思います。
※事業用クレジットカードの限度額については、以下の記事で紹介しています。
関連記事事業用クレジットカードの限度額が足りない時の対処法4つ|広告費で詰まる前に
よくある質問
Q. 個人事業主ならビジネスカードを持つのが当たり前ではないのですか?
僕はそう思ってましたが、違いました。経理がラクになる・お金の流れが見えるという恩恵は「分ける」だけで手に入って、個人カードを1枚事業専用にするだけでも成立します。ビジネスカードは、その上で特定の機能が必要な人だけが選ぶ道具でした。
Q. 自分にビジネスカードが必要かどうか、どう判断すればいいですか?
僕は「月の事業決済額に対して限度額は足りているか」「従業員にカードを持たせる予定はあるか」「支払いを後ろに延ばしてキャッシュを厚く持ちたい局面はあるか」の3つで決めました。3つともNOだったので、作ってません。どれか1つでも引っかかるなら、検討する価値はあると思います。
Q. 今は不要でも、後から必要になったら困りませんか?
今のところ困ってないです。カードは逃げないので、必要になった時に作れば十分だと思ってます。将来、事業が育って限度額や資金繰りのニーズが出てきたら、そのとき改めて3問に戻って判定し直すつもりです。
※個人事業主のクレジットカード比較については、以下の記事で紹介しています。
関連記事【選定基準全公開】個人事業主のクレジットカード比較|おすすめランキングを信じる前に
※個人事業主については、以下の記事で紹介しています。
関連記事【個人カードとの違いを全部説明】個人事業主は事業用クレジットカードを作るべき?
Q. 法人カードは個人事業主にいらないですか?
僕の場合はビジネスカードと同じ答えでした。「事業用に分ける」のは必須だけど、「法人カード」という商品自体は任意。多くの法人カードは個人事業主も申込対象で、限度額・従業員カード・支払いサイトのいずれにもニーズがなければ、個人カードを1枚事業専用にするだけで足りてます。本当に法人化(法人成り)する場合だけは話が別で、屋号では使えなくなるカードが出てくるため名義の切り替えが必要になるそうです。
まとめ
「事業用に分ける」は僕もやってますが、ビジネスカードという商品は、限度額・従業員カード・支払いサイトのニーズがある人だけの道具でした。3問がすべてNOなら、個人カードの事業専用化だけで経理の恩恵はまるごと手に入ります——実際、僕は3年ビジネスカードなしで回せています。迷ったら、まず年会費無料の事業用カードを1枚決めるところから、というのが僕がやり直すならの順番です。
たぬ吉
ぴよ
審査や規約の不安が消えたら、あとは作る順番だけです。僕が実際に作った順番はこっちに書いてます。
\ 次に読むなら /開業1年目に作るべきクレジットカードの順番|STEP0から始める失敗しない戦略
